在宅NPWT認定教育制度 日本在宅医学会と日本在宅医療学会は2019年5月に合併し日本在宅医療連合学会となりました

在宅NPWT認定教育制度

在宅NPWT認定教育制度

1.趣旨

局所陰圧閉鎖療法(NPWT)は2020年6月1日から在宅医療でも保険適用となり、難治性の褥瘡や慢性創傷の治療において、在宅の現場でも非常に有効な治療法であることが確認されている。しかしながら、安全・確実にNPWTを実施するためには、しっかりした知識と技能が必要であり、当該治療を行う実施者要件が、「創傷管理関連の特定行為研修を修了した者」、「日本看護協会が定める皮膚・排泄ケアに関する認定看護師教育過程を修了した者」に限定されているため、なかなか当該治療が普及しない状況にある。日本在宅医療連合学会は、この状況を打開し、NPWTを在宅へ普及するため、知識や技能を得るためのE-learningと実践のための講習会(OSCE)を組み合わせた「在宅NPWT認定教育制度」を新たに発足する。

2.業務の範囲

本教育制度を修了した看護師の業務は、あくまでも医師の指示のもと、NPWTのドレッシング交換を行うことにあり、業務の範囲は各人がもつ国家資格の範囲を超えるものではない。当該材料を使用して処置を実施する場合には、創傷治療および陰圧閉鎖療法の十分な経験のある医師(形成外科専門医等)の指示の下で実施し、当該医師と十分な連携を図ることが必要となる。当治療において異常を検知した際は、看護師の判断で対応せず、医師へ迅速に報告し指示を仰ぐものとする。

3.在宅NPWT認定教育制度委員

委員長 木下幹雄(TOWN訪問診療所)医師
委員 綾部忍(八尾徳洲会病院)医師
石濱慶子(星ヶ丘医療センター)特定認定看護師
菊池守(下北沢病院)医師
清野美砂(けやき通り訪問看護ステーション)認定看護師
栗原健(埼玉医科大学)医師
佐藤智也(埼玉医科大学)医師
内藤亜由美(東京医療保健大学)特定認定看護師
永田茂樹(昭和大学江東豊洲病院)医師
日野岡蘭子(旭川医科大学病院)特定認定看護師
袋秀平(ふくろ皮膚科クリニック)医師

4.在宅NPWT認定教育制度に要求される知識および技術

1)講義E-learning  合計10回 11コマ 10時間
第1回 基礎知識
第2回 難治性創傷の種類と病態① 褥瘡、静脈性下腿潰瘍
第3回 難治性創傷の種類と病態② 動脈性下肢潰瘍、糖尿病性足潰瘍
第4回 難治性創傷の治療戦略
第5回 難治性創傷感染に関する最新知識
第6回 陰圧閉鎖療法の原理と適応・禁忌
第7回 在宅で使用可能な陰圧閉鎖療法デバイスの種類と特徴
第8回 在宅で使用可能な陰圧閉鎖療法デバイスの使用方法
第9-1回 陰圧閉鎖療法中の療養者の有害事象と観察ポイントと多職種連携
第9-2回 陰圧閉鎖療法中の療養者の有害事象と観察ポイントと多職種連携
第10回 陰圧閉鎖療法中のトラブルシューティング

※それぞれの単元について確認テストを課す。

2)実技講習会:客観的臨床能力試験(Objective Structured Clinical Examination: OSCE)

一般目標(General Instructional Objective:GIO)

在宅で安全に陰圧閉鎖療法のドレッシング交換が実施できるために、陰圧閉鎖療法のドレッシング交換に必要な基本的技能を習得できる。

行動目標(Specific Behavioral Objectives:SBOs)

1. 必要物品の準備ができる。
2. 療養者に処置の説明ができる。
3. 既に貼付されているドレッシングを愛護的に剥がすことができる。
4. 創および創周囲の洗浄ができる。
5. 創および剥がしたドレッシングの観察ができる。
6. 創のサイズの計測ができる。
7. 創部の写真撮影ができる。
8. 新しいドレッシングを貼付できる。
9. デバイスを接続し作動することができる。
10. デバイス本体を療養者の生活に適した状態で装着できる。
11. 後片づけができる。
12. 記録、報告ができる。

※講習会OSCEにおいては、評価合計点6割を合格ラインとし、それに満たないものは再度別日程での講習会OSCE受講を課す。

5.認定対象者

以下の3つの条件を満たす看護師、および医師

  1. 日本国の看護師免許を有すること
  2. 看護師実務経験2年以上の者であること
  3. 看護師特定行為研修、皮膚排泄皮膚・排泄ケア認定看護師教育課程を未修了の者

6.資格認定および更新

資格は有効期間を5年とし、更新申請は有効期間の最後の1年間におこなうこと。
※更新に必要な受講講座については、今後別途設ける。

7.新規・更新認定の手続きについて

事務局の所在地等は変更されることがあるため、書類送付直前にホームページで書類送付先を確認すること。
申請書類には、メールアドレス、連絡のできる電話番号を必ず記入すること。なおメール受信設定は申請者の責任で事務局からのメールGmailを受信できるように設定すること(特に携帯メールアドレスを使用する場合は注意を要する)。申請は下記の申請書類送付先にメール送信あるいは郵送にておこなうこと。
送付された申請書類の返送・返却は行っていないため、必ず手元に申請書類一式のコピーを残しておくこと。新規認定については、講習会OSCE終了後30日以内(事務局必着)におこない、更新申請については、前回の認定証が失効するまでに申請(事務局必着)にておこなうこと。

1) 新規認定
  • 登録申請書(こちらからダウンロード
  • 国家資格のコピー(またはPDF) 
  • OSCE修了証のコピー(またはPDF)
  • 登録料の振り込みが確認できる取引明細書等のコピー(またはPDF)
    ※振込日、振込人名義、金額の3点が記載されているもの (振込人名義は、申請者本人とすること)
    登録料:5,000円(認定料・返信用切手代を含む。振込手数料はご負担ください)

振込先:
みずほ銀行 本郷支店 普通預金 4065028
口座名義:一般社団法人日本在宅医療連合学会

※認定講習会OSCE修了後30日以内(事務局必着)に申請を行うこと。

2) 更新認定
  • 更新申請書(今後別途設ける)
  • 国家資格のコピー(またはPDF)
  • 更新のための講座受講修了を証明するものコピー(またはPDF)
    ※更新のための講座については、今後別途案内を行う。
  • 更新料の振り込みが確認できる取引明細書等のコピー(またはPDF)
    ※振込日、振込人名義、金額の3点が記載されているもの (振込人名義は、申請者本人とすること)
    更新料:5,000円(認定料・返信用切手代を含む。振込手数料はご負担ください)

振込先:
みずほ銀行 本郷支店 普通預金 4065028
口座名義:一般社団法人日本在宅医療連合学会

※前回の認定証が失効するまでに申請(事務局必着)を行うこと。

3) 認定証発行について

申請書類送付先
〒113-0033東京都文京区本郷3-2-7 お茶の水サニービル7階
日本在宅医療連合学会内
在宅NPWT認定教育制度事務局
Email:jimukyoku@jahcm.org

※メール添付で提出する場合、ファイル形式はPDFとすること。
※書類を送付する場合、申請書類はすべてA4用紙に片面印刷すること。
原本がA4サイズではない場合、適宜縮小コピー、あるいはA4用紙に貼付する。

申請を受け次第、書類等確認審査の上、事務局より認定証を発行する。

4)認定証再発行について

認定証を紛失した場合、事務局で確認のうえ再発行が可能である。メールで事務局に連絡・依頼すること。所定の手数料(5,000円)が発生する。

8.認定講習および申請費用

在宅医療連合学会員:講義 E-learning無料、講習会OSCE 5,000円
在宅医療連合学非会員: 講義E-learning 5000円、講習会OSCE 5,000円

新規登録料5000円
更新料5000円

9. その他

改姓され、講習会受講証や前回認定証と姓が異なる場合は、改姓を確認できる書類(戸籍証明書類、または、運転免許証裏表のコピーなど)を、申請書類に追加すること。

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チラシ

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